2006年06月16日

◆少子化打開のヒント-子だくさんの島・坊勢島(兵庫県)

出張、原稿締め切りなど、仕事が立て込んでいて、久しぶりの書き込みになってしまいました。

昨日、テレビを見ていましたら、TBSのニュースアイで、この人口減少・少子化時代の中、人口が増え続けているという、兵庫県の坊勢島のレポートをしていました。

ともかく、島には子供がたくさん。レポーターが学校を訪れ、子供たちに「兄弟は何人?」と聞くと、「3人!」「4人!」「5人!」「6人!」「7人!」と元気よくこたえる子どもたち。

この島は周囲12キロですが、人口は3200人、この30年で700人増加しています。3人に1人が20歳未満(全国平均は5人に1人)で、島の住民の平均年齢38歳です。これは日本の平均より5歳若い。

神戸大学の山崎義人研究員が島を訪問し、建築学の立場から、子沢山の理由を調査。

坊勢島には 「新宅分け」という慣行があります。息子の結婚が決まると、親が家を買ってくれるので、若い夫婦に経済的余裕が生まれ、安心して出産ができるというのです。

また、「世帯の玉突き」ともいうべき、住宅を効率的に使い回す島独自の工夫もあります。兄弟間で広さの違う家をもっている場合、子供の数、家族の数に応じて、どんどん住み替えをしていきます。

農村の場合は、高齢化、結婚、子供の成長は村を出る原因になりますが、この島の場合は、新宅分け、転居の仕組みにより、島民は出て行かないし、出ていく必要もないとのこと。

島の経済を支える漁業も盛んで、漁獲高は兵庫県でトップクラスの60億円。年収1千万円以上という漁師も少なくありません。たい、ひらめなどの高級魚が多い瀬戸内の恵みに支えられています。

高収入はもとより、豊かな自然、おじいさん、おばあさん、ご近所さんが子育てを支えている環境こそが一番の理由だと島の人は言っているそうです。

お金がないから子供が産めないという人が多いなか、この島のように、住宅や住環境をうまく整備し提供していく仕組みが国レベルまたは地方レベルで考えられないものでしょうか。

住みやすい地域で、「家」と「地域」が子供を育てるという日本の昔ながらのシンプル生活が、少子化打開の糸口かもしれません。

少子化打開のヒント-子だくさんの島・坊勢島(兵庫県)

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Posted by 鷹司 at 10:35│Comments(0)日記
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